片岡球子片岡球子片岡球子(1905~2008年)は札幌出身の日本画家。 5月末まで、札幌芸術の森美術館では『開館20周年記念』として、没後初の回顧展を行っている。 大胆な色遣いと、型破りな構成。 個性的な絵画は、幼稚だとかゲテモノとか、いろいろに揶揄されたそうだけれど、なんとなくユーモラスで、ピュアで、たのしい作品が多かった。 信条は「日々勉強」、とてもガンバリ屋さんだったのね。 ビビットな色使いは、晩年までずっと変わることなく、作品からもものすごいエネルギーを感じる。 人物を描いたどの絵でも、着物の模様がかなり細かく描きこまれている。そのデザインは個性的で、何作見ても飽きないのだ。 風景画であっても、手前の木々はデザインされた模様のようで、そのまま布の柄にして使いたい感じ。こういうところは女性らしさかしら。 インパクトある、火山や富士を描いた風景画も良いけれど、私的には「面構(つらがまえ)」というくくりのなかにある作品群がとても好みだ。 「面構 足利尊氏」(1966年)もそのひとつ。いい顔してて、眺めていると親しみが湧いてくる。他にも、日蓮や白隠を描いたものが気に入った。 「学ぶ子等」1933年 「春の富士(梅)」1988年 学校の先生をしながら、絵の勉強に励んで、病気のとき以外は床には就かなかったという。 ゆっくりのんびりしたためしがない―――とは、なかなか言えない台詞だ。 わたしはゆっくりのんびり、したいもんね。その暇なく、ひたすらに人生103年描き続けたなんてすごい。 ジャンル別一覧
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